「記憶を書きかえる 多重人格と心のメカニズム」
イアン・ハッキング著
早川書房 1998(原書1995).
多重人格に現れる人格の人数は、そのときどきの流行に左右される。
1〜2人の多重を扱った本が流行った頃は1〜2人の多重症状が主だったのが、 「24人のビリー・ミリガン」などと題した本が流行ると、多重人格数は飛躍的に増加。
ジェンダーとアイデンティティに関する多重人格考察もあり。
『UFOとポストモダン』 平凡社新書 木原善彦(著) 平凡社 2006年
p.94-95 大意
時代が変わり、人々が人間の内面に関心を向け始めるとともに、ブームになったのが「多重人格」だった。
かつては、自己の言動は統合的にコントロールできるものだと想定する近代的自我/合理的人間像が大手を振っていたのだが、その枠に収まらない、自分ではコントロールできない自分の行動もあるのだという事実を劇的に示す症例として、ほかならぬ多重人格という病が鮮やかに現れたのだ。
多重人格を作り出す
Creating
Hysteria : Women and Multiple Personality Disorder
by Joan Ross Acocella
(December 1999) Jossey-Bass Publishers (now Wiley)
1985年〜1995年に、急に多重人格の患者数が増大する。が、やがてその後減少して、もとどおり”珍しい病”になった多重人格。多重人格は暗示(環境影響)で「作られる」のか。
2000/05 Journal
of the American Medical Association Vol. 283 No. 19
Books/Multiple Personality Reviewed by William Bernet, MD PDF
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